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位相と音像定位 1999.7.17



マルチスピーカーシステムにおける位相の問題は振動板の位置を揃えることにより全てのつじつまが合うというのが、一般論で、間違ってはいませんが、多少の疑問は残ります。 それは、低音、中音、高音ともに、ダイレクトラジエタータイプのユニットだけを使用していて、ウーファも、30センチ程度の場合には疑問はありませんが、中音にホーンを用いた大型システムの場合も、そのまま、振動板の位置を揃えてもよいのだろうかということです。

中音にホーンを用いたシステムの場合、振動板の位置を揃えたほうが良いとわかっていても、セッティングの問題、見た目の問題でしかたなく引っ込めて置いてあるか、関係無いと割り切って乗せてあるのか、なかなかホーンを出っ張らせたセッティングにはお目にかかれません。実際、ホーンを出っ張らせて振動板の位置を揃えて聴いて見ると決して良いとも、言い切れません。このような場合、ホーンの口のあたりに音像があるので、ウーファの音像位置とずれができるから、引っ込めて置いたほうが良いのだという、もう一つの意見もあります。2つの意見は、一見、こちらを立てればあちらが立たずというわけですが、どちらも尊重して、見事に問題を解決するには振動板位置は揃えておいた上で、ウーファにショートホーンを付けウーファの音像も前に出してやるしか手がなくなってしまいます。しかし、私には音像がどうのという理由ではなく、純粋に、引っ込めた方のがタイミングがあってる感じがします。まあ、よく分からないからそっとしておこう。というわけで何年もほっておきました。

しかし、いざ自分で唯一のスピーカーを作ろうと決心してからはどーも、ひっかかる問題です。妥協するにしても、なんらかの確信が無ければ前に進めません。

自分にとって、ホーンの音がしっくりくる理由の一つに、音のスピードが速い感じがするということがあります。ウーファにしても130系の音を捨て切れない理由はそれです。スピードが速い?これは、入力された信号に対して反応がいいということですが、、2220と1601で同時に音楽信号が入った場合、2220の方が「ふっ」とすると、1601は「ふうっ」と言う感じです。ウーファでそれです。ドライバーユニットとウーファに「よーいどん」で同時に信号が入った場合はどうでしょう。「フッ!」と「ふうっ」くらいの感触があります。どう聴いても、想像しても、ウーファに勝ち目はありません。ワカルカナ?  それならその分、ホーンの振動板位置を引っ込めるとするか。。。というのが、私自身の矛盾の解決法です。

要するに、単純に振動板の位置を揃えるのではなく、あまり問題にされてはいないですが、ユニットによる立ち上がりの速度差というものが実は存在していて、そのタイミングで、各々のユニットの位置を揃えるのが正しいのでは?!ということなんですが。。。測定とか実証のないことなので、「いったいおまえは、何センチホーンをさげているのか」という質問には、今のところ答えられません。 というのは、実際に正確に測っていないのです。。そう、、この辺りは未だにあくまで、感触でやってます。(笑)




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