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“いきなりやる気になる!” そういう時も年に何度かあります。 先週の日曜日、朝一から大須へ走り “部品”を買い足し、とっとと、帰って、 真空管のAMPの製作をしてました。 ところが、やはり、買い忘れがあり、 (こういう買い物には必ず買い忘れがあるものです。。) なんと、スピーカーターミナルとヒューズがない! ウーム。。名古屋市内なら、すぐにでも、大須へ買いに走れるのに。。 1個150円くらいの部品のためだけに、高速代往復2300円払うのも、ちょっと。。 スピーカターミナルを付けるには後から穴のサイズ直しが必要なので、 本当は、配線をしてはいけない! と思いながらも、 もう 手が止まらない。 その後、深夜まで、その他の部品取り付け配線。
で、翌日の夜、残った配線を済ませてしまい、もうやる事がない。 そのまま、そっとしておけば、良いのに、ここまでできると、 「火」をいれたい。 スピーカとの接続は とりあえず、直ずけでもいい。
しかし、ヒューズが・・・ない。
普通のサイズのヒューズなら、いくつかあるのだが、 小型のヒューズソケットを選んだのが、アダになったわけで。。。 で、家中ずっと探し回って、 見付けた! 車のシガーライターから電源を取るアダプターに付いてるヤツ! あわせてみると、ぴったりとハマル。。。もう、誰もぼくを止める事は出来ない。
でも少しは冷静に、まずは真空管を付けずに、スイッチオン!
電源ランプは付いた。異臭もしない。よしよし。。
では、8cmスピーカを付け、真空管を差し込み、
たばこを一服。一応内部を確かめ、おもむろにスイッチオン!
電源ランプが付く、
いち、にぃ、さん、しぃ、ヒーターに火が付きはじめる。
「よしよし」。。。ごぉ、ろく、 !
「キューーウウウ。」 どこからともなく音が。
「?。発信?音はスピーカー?本体?・・ヤバイ!」スイッチオフ!
ふーーぅ。異臭は? ない。
内部に、焼けは? ない。
「?」
おそるおそるもう一度、スイッチオン!今度は、電源ランプがつかない。。。
ヒューズは? 切れてる。。。
なぜ??? もしかして、このヒューズ・・・
目を凝らして、よくみると125V 1Aと書いてある。
1アンペア・・・
電源トランスは2Aの物だし、
使用真空管は、3本。そのうち2本は0.6A、
ということは
0.6A×2=1.2Aで、すでに1Aを越えてる!
これが、原因であれば、よいのですが、自信がない。
これはトラブル続出の前触れか、はたまた、厄払いになったのか。。 ホームセンターに行けば、ヒューズくらいはあるだろう。 それにしても、鳴るのか?このアンプ。で、その後一週間!アンプにかかりっきり、でした。 という事は、うまく いってないということです。
ヒューズの件は単なる容量の問題でしたが、 異音 の方にはしばらく悩まされました。それもその後、なんとか解決。 音がチョット??出て、ホっとする間もなく、 さらなる 問題が・・・。音量が上がらない・・
恐る恐る、テスターで各部の電圧を 計ったところ、 電圧が全然上がっていないことが判明。 なぜ? 2ヶ所 つじつまの合わないところがあり、 それが分かってからはオームの法則と格闘。。。 一ヶ所の方は、計算上 納得のいく 解決法が出せたのですが、もう一ヶ所は??? とりあえず、分かった方に手を入れてみようかと、 思っているところです。 怪しい回路に、怪しい部品。。。 何せ、使っている真空管自体が、30年前にお払い箱になった 白黒テレビから抜いておいたものですから。。 今回は、金をかけないのがモットーだったのですが、 ちゃんとした部品を使っていたら、 もう、とっくに鳴っていた様な気がします。 まぁ、トラブルも、勉強にはなっています。(やせ我慢にしか聞こえない・・)
で、今日(1999.10.17)、スピーカーターミナルを取り付け、一ヶ所の不具合を直しました。 しかし・・・ 最後の一ヶ所が、相変わらずで、原因と対策をあれこれ究明中です。
うーむ!楽しい。。こんな感じで、これから、“消えてゆくだろう真空管”に チョットだけ ハマってます。 スピーカー同様、アンプも自作が 理想 なのです。しかし・・ 配線とかケースとか、創ること自体は、問題無いのですが 回路設計に関しては、不得意分野で困ります。 今となっては、真空管の基本動作に関する文献も少なく、(古本屋にさえ、ナカナカ出ない) (十分知っている人向けの雑誌とかは、少しあるんですがねぇ。) 「なんでそうなるのか」一から根本を知りたがる性格も災いして、一向に捗りません。 分かったと思っても、他の人の書いた回路を計算してみると辻褄が合わない。。 「ここの500Ω/5Wの抵抗に100Vの電圧を与えてる。すると・・・ えーー?燃えるぞ!これ!・・・しかし、本に載ってるわけだから・・・。。。 どーー考えても、容量オーバーでは?・・・しかし、本に載ってるわけだから・・・ 100Vかかっていないとか?・・・しかし100Vってなってるし・・・ 本当に分かって作っている人は、案外少ないのではないか?・・・いやいや そんなはずはないよな・・だって本に載ってるわけだし・・・。」 ここで諦めたら、二度と作る事は無くなると思いもうちょっとネバリマス。 でも、例の、大切な巨大スピーカに、安心して繋げる物が出来る様になるまでには 時間がかかりそうです。
1999.10.19
最後の気になる1点の部品を換えたところ、 とりあえずという感じで、やっと、音が出ました。 ブーンという懐かしい?ハム音が入りますが・・ 手持ちの五球スーパーのトランスレスラジオよりはマシな 感じで、音楽をかけると気にならなくなります。 昔、作ったICのAmpもこれくらいのハム音がでていたのを 思い出します。 今回、作ったのは音が出れば良し!とするものでしたが、 もう少しなんとかならないものかと、つい考えてしまいます。 音量は結構上がります。人にうるさいと言わせるくらいは。。もともと、例のスピーカーには繋げられるレベルのものでは ありません。 家には普通のスピーカーがないので、 3階から25cmウーファーのエッジが切れてるスピーカーを 引き摺り下ろして聞いてみました。 そんな状態ですので、正確な判断は出来ませんが、高音が強く出る感じから察すると、 低域が早めに切れている様な気がします。 ハム音については、部品をケチっている関係上、 セミトランスレス(Ampの電力はコンセントから来ている 100Vをそのまま整流してまかなっている)でやって いますので、完全に消す事は出来ないというのが、通説みたいです。 ですから、こんなものかと思います。ここに本来、120V程度の電源トランスを 繋ぎ、平滑回路にチョークトランスを入れ、 スピーカーとの接続の所のアウトプットトランスにちゃんとしたものを 入れれば、もう少しマシかもしれませんが、金額が・・・
電源トランス5000円〜10000円?
ぼくのは、12V2Aのヒータートランス1200円。チョークトランス5000円位?
でも、ぼくの場合、 セメント抵抗で代用して350円位だったかな。 うまくいかない原因ではないか?という、気になる部分の二つ。 そのうち、一つは実はこれです。 とりあえず500Ω/20Wのものを繋いだのですが、100Vをダイオードブリッジで 整流した137Vの電圧が、これを通ると、68Vまで落ちてしまう!そこで、 500Ωの抵抗をパラッて、250Ωとしてみたら、88Vまで、電圧が回復しました。 欲を出して、もう少し抵抗値を下げてみようかとも思ってます。ちゃんとしたアウトプットトランスで一番安いもの6980円×2個。おおーー高い!
しかし、ぼくのは850円×2個、プラス送料900円。というハイCP.. 最後に、部品を交換したのは、ここでした。真空管ラジオ用という、小さなOPTを 入れていたのですが、ここを通過すると、なんと!プレート電圧が88Vから13V!に 下がっている。。。そこで、OPTの抵抗値を計ってみると、900Ωもありました。 それでも、ちゃんとしたアウトプットトランスを使わず、安いものをしつこく探し、 すぐに取り寄せて、とりあえず抵抗値を計ると180Ω。計算上、75Vになります。。。 早速取り付けて電圧を計ると73V。いけそうです。。。 で、音が出ました。 OPTは直流的にはスルーであると言いますが、結構な抵抗値を持ってますねぇ。使用した3つの真空管は 手持ちの真空管が有り、(この球が在ったから作ったのです) もう一つの真空管はジャンクで運良く見つけ、それでも800円。。 (新品でナカナカ売ってない、もともとテレビ用の真空管です) もう一つは、新品の物で2500円! という具合で、細かい部品を入れると、1万円を、チョット越えたくらいの出費で済みました。
結局、真空管アンプを作る場合、 抵抗やらコンデンサーはまだ、良心的な値段ですが、 上記3つのトランスと真空管とケースの値段が 高いわけで。。。
ちょっとしたものを作ろうとすると5万は軽く越え、10万くらいはみておかないと いけなくなります。だったら、キットの方が良いか・・となる具合です。 技術力があれば、それでも、より良い物が、作れる可能性がありますが。。。 ぼくにはそこが、一番の問題です。
もともと、いきなり最高なものを作りたい性格なのですが、 アンプ製作の関しては、成功する自信が無くて。。。 あれやこれや考えながら作っているうちに、 “ハタ”と、思い付きました。
「さらにチープなものを・・・・
出来る限り小さく・・・作る」ということをしかし、調べてみると、それに使用する真空管は一個2800円!ヌヌッ! やはり1万はいってしまうのか。。。 しかし、真空管を除いて、5000円以内で出来ないものだろうかと、 新たに、考え始めてしまいましたが、ハム音は付きまといそうです。。。
やはり、出費を覚悟しても、あのスピーカーに繋げられる可能性のあるものに向かうべきか。。。 しかし、出費を覚悟するには、技術力が足りない。 出費しないで良いものを作るには、立派なトランスの安いジャンクがあれば良いのだが。。
気の長い話です。