.. Home- Next- Before- Menu Help- Mail

不純な花火鑑賞 1999.8.13



暑い夏。
夕暮れの河川敷き。
その日は夕刻から風が出て、気持ちの良い花火鑑賞になった。

豊田のそれは、知人が、まさにかぶりつきの場所を、毎年確保してくれている。 花火のかけらが、降ってくる位置だ。ここなら、よりはっきりと、“音” の違いが楽しめる。ちなみに、岡崎の花火大会では、いつも、 矢作川沿いの堤防に陣取ることにしている。岡崎の花火は岡崎城の近くと、 矢作川沿いの二個所で同時に行われる。岡崎城の近くはスターマインが主で 玉数が豊富だ。矢作川沿いの方は、それに比べ玉数は少ないが、 8号とか10号の大玉がメインなので“音”が良い。

炸裂音では、身の回りの空気が震えるのを体感できる。 足の早い低音が風圧として突き抜けて行くのを感じられ、実に爽快。 これを聞きなれると、6号玉ではもう物足りない。発射音ですでに違いがある。 「ズ!シュッ」という音に、超低音が含まれているので、「次のはでかいぞ。」 と期待させてくれる。

ところで、花火を見ていて、 右目にゴミが入った。切れたように痛い。 30分位、全く目が開けられなかった。仕方なく、目を閉じたまま、じっと 純粋に、音の鑑賞をした。クライマックスのナイアガラでは「やはり、 ナイアガラは近くで見るに限る。」!?などと、悦に入っていたが、やっぱり、目が痛い。 まぁ一晩寝れば治るさと思っていたのだが・・・

翌朝、目を洗うと激痛が!!!どうやって 見てみても、傷が見えない。。? やはり、仕方なく、目医者へ行き、状況を説明。診察してもらうと、
「これは!君。角膜の火傷だ。珍しい。。」なんだか、うれしそう。
「ずいぶん前にそういう症例があったなぁ。。。」 先生の目が遠くを見て泳いでる。
「そうだ!君、寝て見てなかったかい?」この時は、座ってた。
「そうかい。めずらしいなぁ。」って。
結局、目医者通いの日々。「ちょっと、不純な花火鑑賞だったから、 バチでもあたったのかなぁ。」と反省したのは、つかの間。 新聞の記事で、「山の近くで、打ち上げる花火は“音”が違う。」 というのを見つけた。木霊して、体に戻ってくるそうだ。ぜひ、一度体感したい!

懲りない奴である。




次のページへ
前のページへ
メニューへ戻る