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ターニングポイント2 2003.8.9



色々考えた末、思うところがあって、、
JBLの業務用アンプ6290を手にいれ、マルチアンプの低域に入れてみたら、これが、実に野太い。
押し出しが強いといおうか。。

2220Aのダブルウーファー、2440デュアルドライバー、 2402ツイーターによる3ウェイ5ユニット構成のスピーカーシステムによるマルチアンプ。 これを、、自分としては、割とラフに鳴らしているつもりであったのだが、 この音を聴いていると、今までの音は、少し線が細めで、緻密な感じ、 優等生的なソツのない音だったか?と思ってしまう。

今までは、低域にJBLのSE408SとアキュファーズのP300Xをとっかえひっかえして聴いていた。
これらは、ちょっと聴きでは大した差はないのだが、ずっと聴いていると、 少し線は細めなのだがストーン!と下が延び切っているように感じさせるSE408Sの方が好みで、 大体SE408Sの方を繋いでいた。とはいえ、SE408S自体は決っして完調ではないし、 憧れだけで使っていたのだが、そのうち徐々に、そのちょっとクールな感じと、 しなやかな感触に引き込まれていく自分を感じていた。 タイミング良く ふっ!とスピーカーを押しているというか、、 音に特別個性を主張するタイプでないところも、スピーカーを弄るぼくとしては良いところである。
だが、しかし、、何らかの個性を持ったアンプも、と時折思うことがあった。 それに、トランジスタ初期のこの古いアンプを4オーム負荷で使うのも、 ちょっとまずいのではなかろうか。何か他にいいアンプはないだろうかと、ずっと思っていた。

ぼくには、アンプ遍歴らしきものはない。

元々、チャンネルディバイダーにアキュファーズのF15を手にいれたのがきっかけで、 2ウェイマルチアンプから3ウェイマルチアンプへ移行するときに一つづつ同じアキュフェーズの 古いパワーアンプを買い足していったので、一時は、プリにC200S、パワーにP300S、X、Vの3つのアンプ、 そしてチャンデバにF15と、アンプ系はオールアキュフェーズになり、 何年感もこれで安定していたのだが、これらは、さして好んで選んだアンプではなく、 著名なアンプの中古としては 比較的リーズナブルな値段であったのと、 使ってみたら耐久性と安定性があり、なおかつ残留ノイズが滅法少ないので使っていたというのが、 本音である。
それに、メーカーが存続する限り、修理をしてくれるという安心感。
この一点だけでも、このメーカーは、日本の誇りであると思う。
さらに、これらのパワーアンプをそれぞれの帯域であちこち入れ替えてみたりしたが、 大きく音が変わることはなく、そのおかげで、スピーカーの製作に専念できたのである。 話しが横にそれた。。

6290は、傾向としては、P300XやVを力強く、ふくよかにした感じなのだが、 もっとラフな感じもある。いわば、パワフルだ。
最初は、驚いた。とてもマッチョで、ドン!とくるのだが、不思議な柔らかさも持っている。
悪くはない。。
しかし、業務用だからか、ぶーん!というファンノイズも大きいし、 耳を近づけるとトランスからジーというノイズも聞こえる。触ると微妙に振動してもいる。 スイッチを入れると部屋の灯りが一瞬暗くなるのが心臓に悪いなどの欠点?も多い。
スピーカーから聞こえるアンプの残留ノイズという点でいえば、408Sも6290も似たようなものである。 厳密には、6290は、ファンノイズも電源トランスのノイズもあるわけなので、 それも含めればトータルで悪いということになるのかもしれないが。。
そういう意味でいえば、アキュフェーズのアンプが圧倒的に良い。 が、しかし、実際に音を出しているときに聴感で感じるSN感みたいなものは、408Sも不思議に良い。 空間の清涼感が違う。すっと見通せる感じなのだ。なにか欠けているからそう感じるのか??
6290は、特に空間に何かが密集してる様な圧迫感がある。アキュにも若干そういう感じがあるのだが、 この辺りを良しとするかどうかで評価は大きく変わるに違いない。

で、自分はどうなのか。。
心の隅でこういうパワフルな音の傾向のアンプを望んでいた気もするのだが、 何かちょっとした違和感も感じる。 判断し兼ねるほど、その音の基調が違う。 にもかかわらず、、嫌でもない。
わけがわからない(^-^;)。。
中域に使ってみると、これは低域に使った時と同様力強いが、締まって細く、 それも響くような強さがあって、ちとキツイ。
となるとどうやら違和感の多くは、他のアンプとの繋がりの問題かもしれない。 ぼくの持っているその他のアンプとあまりに音の感触が違いすぎるからか?
ならばと、片チャンネルの中低域に6290を繋いでみたが、これはどうもタイトで、も一つよろしくない。 繋ぐ位置や取り合わせで こんなに表情を変えるアンプは初めてだ。困った。
困っているあいだに、マルチアンプの要、チャンネルディバイダーの5235が出たので、 ふらふらと買い込み、接続してみた。これは、なんの問題もなく採用となった。
F15と比べてほんのわずかだが、音に勢いが乗った感じが好ましい。

さて、この先が問題であるが。。
今のところ注目されていないから安価なのか、それともこの先も注目されることがなくて 安価なままなのか分からないが、一般のアンプとしては安価であるという理由で、 62××シリーズのパワーアンプ、6230と6260を次々に手に入れ、これでとりあえず、 晴れて念願のオールJBLのマルチアンプシステムとなった。

で、幸せな日々を送っていたかというと、
そう簡単にいかないのが世の常と申しましょうか。。




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