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マジカル・スピーカーユニット・ツアー 2000.4.11



ある日の深夜のこと。
何年も探していた物が、やっと、、出てきました。
-----“JBLウーファー:2220A、1ペア:美品”-----
そう謳っているだけに、 インターネット上の写真を見る限り、とてもきれいです。
それに、なにより、エッジ部分の作りがぼくの物と同じ物です。 このエッジの部分が問題で。。“個体”によって違うので、今まで、いくつも購入を見合わせていました。 「何年も出てこない。。」こういう探し物が見つかるのは、いつも必ず、大きな買い物をした直後です。 今回も、、大きな買い物をした昨日、、の今日。。なんてこった!

今までは、2220Aを1ペアしか持っていず、片チャンネル当りダブルウーファで やるにはもう1ペア、つまり、計4本必要となり、仕方なく「似たような違う物」で 音を誤魔化していました。ぼくが言わなければ、気付いた人はいませんが。。

それが、TAD1601であり、JBL130Bでした。 どちらもたまたま、4本揃って入手出来たのと、 世間的な評価では、2220Aなどよりもずっと上、 「もしかしたら、2220Aよりも良い音である可能性がある。。」という代物でしたので、 これが、2220Aより良ければそれで決めようと思って購入してきました。 ところが、ぼくには”魔性の2220A”だった様で、その場所を一向に譲る気配を見せません。 前回TAD1601を下取りに出し、130Bを。。130Bは2220Aと設計上は同じ物の上、 数も少なくとっても珍しいものなので、駄目でも予備に置いておこうと思って購入した物です。 「下取りに出すか。。」 しかしこれは、手元に置いておきたい。 といっても、あまりにタイミングが悪すぎる。。 そう思っても 「同じ物が、せっかく出てるのに。。」と胸がザワツク。。 そして、、何と言っても、スピーカーの音は箱に入れてみるまでは分からない。 「ぼくの持ってる2220Aが、単に特別、だったらどーする?」という不安。

しかし、案外早く結論が出ました。
「考え方を変えよう!」

所有してる2220A以上の物は、世界中を見回しても思いつかないし、、 (もう知ってると思いますが、あくまで“ぼくにとっては”の話です) 高い確率で、同じ音が出るはずですし、、 現状では、ぼくの作った箱とのマッチングでは、確実に2220Aが上なのですから、、 駄目でも仕方ない。。その場合、この2220Aを予備にし、また、 新たに、2220Aを見つけたら、買い足していけば良いのだ。
「物事には、勢いも必要です。」
この直前の買い物で学びました。

ここは、思い切って、130Bを下取りに出してでも、、予備を0にしても、、手に入れるべきだ。。
基本的に、「ウーファーは事故で壊す確立が高いので、予備を手元に置いておきたい。」と いう気持ちがあり、事実ぼくの手元には、今まで必ず余分のウーファーが在ったのです。

130Bが2ペアあるのなら、ここは1ペア下取りにすればいいではないか。 という、考えも浮かびましょうが、その時には「この10番以内の、連番もある4本を引き離しては いけない!次の所有者が4本まとめて買っていく確率を無くしてはならない。」という 訳の分からない使命感が、ぼくを支配していました。

そうと決まれば、 翌日の朝一にTEL、在庫確認後、即、購入を決定。下取りの件もあり、 (4本の38cmウーファーは、車に積んで持って行けない)配達を依頼、 すると。。 その日の午後4時に配達された。。これまた早い! 運び込まれた1本目の物を見ると、美品というだけあって、 気持ち、ぼくのより色褪せが少ない。そっとコーン紙に振れると、 散々、触れていただけに すぐ、 「これは!間違いなく同じ物だ。」と感じる。 がしかし、2本目の物を見た時に、コーン紙に小さな傷を、、、見つけてしまった。。 ひっくり返して裏を見ると、素人っぽい、修理痕が。。。
「残念。。」
「これは!!検品漏れです。申し訳ありません。」
「。。。」
持って帰って下さい。と言えば、そうしたであろうが。。
傷の程度、その位置、入手の困難さ、 それに“例のコーン紙の感触”を冷静に?判断し、 駄目な時は、「よろしく。」と、とりあえず置いていってもらう事に決めました。 それからは、やっぱり。。すぐに取り付けです。 もう散々、付け替えてるので手慣れたものです。今では、5分とかかりません。。 傷は小さく、リスニングポイントからは、見えない程度の物ですが、 それを知ってると気にはなります。

ところで、肝心の音ですが。。
これはもうバッチリ!です。
傷が有るという片鱗など一切見せずに、ぼくの期待に応えてくれました。
まるで、四つのウーファの呼吸のタイミングが一致したかの様に違和感なく、 ふわりと部屋の空気を揺らします。

その直後、営業のYさんから、お詫びの電話ありました。
「全く気付かなくて。。すみません。。」 と、とっても、申し分けなさそう。。
「傷があるのはとても残念ですが、なかなか出ない物ですので、 このまま頂こうと、思っています。」 という返事をしましたが、後で考えてみると、その時にはすでに、手放す気はありませんでした。
どちらにしても、予備も欲しいので、まだ探し続けることとなりますが、 スピーカーユニットの乗り換え自体は、ぼくにはもう、思いつきません。 ここに来て、ぼくの“マジカル・スピーカーユニット・ツアー”は、めでたく終焉を迎えた様ですが。。
さぁ、これから先が、本当の楽しみの始まりです。




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