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不思議 2000.7.25



ジャズ喫茶ベイシーのシステムについて、何年も、疑問を持ち続けている事がある。
疑問は疑問のまま持ち続け、想像と思考をし続けた方のがいいのかもしれない。
そう思って幾年も、自分で色々試行錯誤を続けてきた。
その結果、ぼくのシステムは一つの形を成した。
これはこれで、満足してはいる。
が、しかし、個人的にベイシーのシステムを知りたいという気持ちは、依然として 心の中に止まったままである。

こういうことを言えば、他の人は「聞いてみりゃいいじゃないか。」と言うだろうし、 逆の立場ならやはり自分も同じことを言うであろう。
ところが、「言えないんだなぁ。。これが、、」
ぼくにとってベイシーのマスターは、相手が、松島菜々子やレオナルド デカプリオより、 ずっと緊張してしまう様な相手なのだ!過去に2度、お会いしたのだが。。 もちろんお会いしたと言っても、こちらは単なる客。ぼくには特別な日でも、 マスターには単なる日常。今までに何千、何万とやってきた客のうちの一人。 「ベイシーに居る!」というだけで、すでに舞い上がってるのに、 そのギャップを感じると余計言えなくなってしまう。だいたい、 こちらは「あーでもない。こーでもない。」と長いこと考えていても、 あちらには、そんなこと全く預かり知らぬことですし。

細かな疑問は、いくつもある。
チャンネルディバイダー5232。赤いランプのはずが、緑色であった理由と物語は、 エッセイで書かれていたので、すっきりとしたが、あの端子は普通のRCAタイプではない。 どうやっているのだろう。そして、アレの設定は。。 さらに、どの写真を見ても4台〜5台のSE400Sに電源が入っているだが、そのわけは? 1台あるいは2台は予備のためにあえて通電しているだけなのか。 4台あるいは5台、同時に使用しているとしたら、、いくつもの接続方法が考えられる。。
などと並べてみても。。
何といっても、スピーカーに関する疑問は尽きない。。

2度目の訪問の時は、自作の大箱の概要はでき上がり、その大きさに慣れて満を辞して出かけた。 ところが、ベイシーのスピーカーシステムは、前回見た威圧感そのまま、ぼくを圧倒した。 雑誌に載った写真を散々解析して、決して負けない大きさに出来上がっているはずなのに。。 バッフルの黒い塗装がそう思わせるのか、あの店の薄暗い照明の影響か、 あるいはマスターの神通力がそうさせるのか。。何か異質な質感を携えてデンッ!と、 というより、ギンッ!という感じで、たたずんでいた。

自分では、しっかり作ったつもりの箱であるが、何かもっと、硬質な感じがする。
「箱の中はどうなってるのだろうか?」やはり前回と同じ疑問が素直に浮かんでくる。
写真を見て、箱のボルトの位置やユニットの大きさや市販されてる板の寸法を考慮に入れまでして、 そのサイズや補強残の位置、太さなどを割り出してみてはいたのだが、やはり、データ不足。 実物を目にすれば、出来ることなら、せめて外形寸法だけでも、物差しを当てて計ってみたい。 そんなに好きなのならコピーして作ったのか?と思われそうだが、ずっと考えていると、 スピーカーの据え方にもやはり意味が有ると察し、スピーカーの居場所もこちらは普通の家なのだし、 こちらは縦型にせざるを得ない。

大型の箱の密閉型というのは、ベイシーの他に存在を知らない。
大容量の密閉型に意味があるのでは。。と、自分の大箱で2年近く、密閉型で粘ってみたが、 ああはいかない。

「やっぱり、、中を覗いて見たい。。」
一番の疑問がスピーカーに関してであり、このかねてからの疑問が、今や、不思議と化している。




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