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ギターマニアとの会話2:エフェクターとDSP 2000.8.9



マルチエフェクターを使った 興奮が伝わってきました(笑)

N君は、 今までエフェクター類を使っていないはずです。

それが、いきなり85×4=340通りの音を 手に入れたのですから なおさら、、でしょう。。きっと。

15年前には、一つまた一つと買い足したエフェクターを それぞれ、あるいはいくつかブレンドして音を変化させていました。 その音をぼくは例のS君のところで聞いた事があるのですが、 彼の林立していた!?エフェクターの数でさえ、20個には 満たなかったと思います。 ましてや、当時の純粋なエフェクターでは、アンプの歪みや、 他のギターの音の再現は、不可能でした。

ドラム体験をさせてもらった大高の従兄弟と、あの日 色々話をした中で、 ぼくの連れに(N君の事です) 長年憧れていたギターのいくつかを去年手に入れた奴がいる。 という話をした時に、 「それは!羨ましい!俺らのは、安価な楽器ばかりで。。 でも、 うちのバンドは、エフェクターを噛ますから、純粋なギターの 音が聞こえなくなっちゃう。だから、そこまでいい楽器の必要は、 無いんだ。だけど、その人はその楽器自体の音が純粋に好きなんだろうネ。 負け惜しみに聞こえるけど(笑)」 ドラムの担当の彼は、「でもね」と、、 「ドラムに関しては、、パールの安いセットなんだけど、、あれをベースに、 上手くなったらシンバルや太鼓を一つづつ替えていきたいと思ってる。」 と続ける。 (十分上手いヤン!)と心の中でつぶやきながら、 「ドラムの音は、エフェクト不可能だもんね。」と、 ドラムセットのシンバルを見上げながら、、ぼく。 無名のシンバルとパール純正のシンバルの中、、 一つだけ混ざってるジルジャンのシンバル。 この音の違いは、普通の人には、気がつかない位のちょっとの差でも、 ドラマーとオーディオマニアの耳には、大きな音の違いが、、

その後は、録音についての話で、盛り上がる。
オーディオ小僧とバンド小僧の接点は、ミキサーか??

N君曰く:
>ギター&AMP の本当の音で鳴らしたいときは
>(とはいえ、ノン・エフェクターでも
>AMPのツマミで、すでにギターの音の加工されています)
>エフェクターを外せばいいだけです

これについては、オーディオで“似て否なる”経験をしました。
ぼくのオーディオ事始めは、前にも少し触れた 7チャンネルDSP(デジタルサラウンドプロセッサー)という方法でした。 「こんなものは、昔の4チャンネルステレオみたいな物だから 廃れるよ。」というオーディオ専門店の店員さんの話を無視して 手に入れました。4チャンネルステレオも実は、むか〜しに、聞いた事の有る ぼくは、あれとは、まるで違う効果を秘めている事に気がついていました。 映画のサラウンドだけでなく、普通の音楽を聴く場合、 アリーナ、ホール、ジャズクラブ、もちろん教会も、、などの それぞれの残響のを測定した上でデジタルで記録され、 そのパラメーターをメインのステレオ2チャンネル 意外の4つのスピーカーで、残響をプラスして「目を瞑れば、まるで コンサートホールの様。。」な広い空間に錯覚させる。というもの。。 それぞれのパラメーターは細かく調整も可能で、無限の楽しみを 与えてくれました。初めて聴く人は一様に驚きます。 そのハッタリに関しては、今の巨大スピーカーよりも強烈かもしれません。 それにスイッチ一つで、いつでも元の2チャンネルステレオに戻せる わけですし。。

ところが、 元に戻した時の、痩せた様な音を聴くとガッカリです。 それに、最初はビックリ!した残響音も何ヵ月も聞き続けると、 どう調整しても、、ちょっと残響音が冷たい。。 どうやら、このパラメーターを測定したのは、 「人の居ない」ホールの様です。。満席のホールのパラメーターを 測定するのは、測定したくても、、確かに難しい。。 いつしか、少し暖かみのある、どうやら木造の? ジャズクラブの残響音に固定され、効果を抑えて 聴いている様になりました。これが、一番好みの音というわけです。 それに、CD一枚毎に設定を変えるほど、ぼくはマメではない。。 こうなると、何のCDを聴いても いつも同じ、、 CDの音が一つのエフェクターでエフェクトされているわけですから。 実際に、残響音を付加すると、低音増強されているものもあります。 これはグライコで、ある周波数を持ち上げた設定がされているとすれば まさにエフェクト。。

実は、こんな時です。JBLユニットの音に引き付けられたのは。。 そこから、とりあえずメインスピーカーの音質を上げることに専念しました。 これをやってるうちに、CD一枚毎の表情の違いまで徐々に分かる様に なってきて、ジャズ喫茶ベイシーの体験を機に、 メインスピーカーの巨大化。それに連れて、だんだんと低音も伸び、 スーパーウーファーも撤去、オールマルチアンプになる頃には、 「無くてもいいじゃないか」と DSP自体も撤去と、シンプル化して現在に至ります。

整理してみます(笑)

オーディオにおける音は
演奏の音=CDに入ってる音→プレイヤー→アンプ→スピーカー→出てくる音

これにDSPを入れると
演奏の音=CDに入ってる音→プレイヤー→DSP→アンプ→スピーカー→出てくる音

となり、DSPをエフェクターの一種と見れば、 本来、CDに入ってる音をそのように再生したいと思っていたハズなのに より、感動を求めるあまり、さりげなく、 CDに入ってる音を加工してスピーカーから出しています。 最初から音を作りたいのならそれでいいでしょう。 これが、さらにエスカレートすれば、レコードを逆回転したり、こすったり 、、まではオーバーか。。 オーディオにおけるDSPは、本来、 大きかったり小さかったりするそれぞれの部屋の影響を 少なくする方向に使用の本質を向けるものなのだと、勝手に納得してはずしました。 それに、演奏者が好んで作った音まで、、加工するのは、、ぼくの性分ではありません。 その音を襟を正して、聞かせて頂くまでです。 とはいえ、、苦心淡々、、注意深く作ったオーディオ装置で再生した場合で、 たとえ、その装置から演奏者が意図した音に近い再生音が出ていたとしても、 それが気に入るか気に入らないかは、再生した人の勝手です。(笑)

さて、オーディオに対して、 ギター演奏の場合
ギター自体の音→エフェクター→アンプ→スピーカー→出てくる音=演奏の音

そう、オディオの始まり=ギター演奏の終わり です。 演奏する場合 音を出すことは、新たに作ることなわけです。 他に無い音やフレーズを創りたい、想像の音を出したいという 音に魅せられた音の探索者なわけです。その結果が演奏された音。。 てなわけで、「マルチエフェクターって面白そう。。」 (次回の大須廻りの際には、連絡します。) 音を楽しみ、音に遊んで下さい。(エラソウニ・・)
そう言えば、、歴史上、いろんな楽器が生まれては消えていきました。それは、弾く機構的な面も ありますが、純粋に新たなる音を求めた結果なのではあるまいか?




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