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演奏と録音と再生音 2000.9.28



FMラジオを聞いていたら、、
「今度のアルバムは、今までと違うサウンドですね。ライブ風といいますか。。」
「ええ、ライブというわけじゃないんですが、今回は コンピュータで音を作らずに、 全て、昔のメンバーで昔の様にやりましたから。」
「ガツンとくるというか、、なんかこう、“音が飛んでくる”感じですよね。」
「そうですかぁ〜♪」
「アフリカの日差しにも負けない様な暑いサウンドが聞けます。」

ほうー、音が飛ぶとな。。凡そ、オーディオファイルとは、思えないDJの口からこの言葉を聞けるとは。
「なんだ!案外聞くとこ 聞いてるじゃん。」
しかし反面、素直に「はい、そうですか。」と認められない割り切れなさを感じてしまう。 良い音を聞きたくて、ストイックに?日々精進しているオーディオマニアとしては。。ねぇ

打ち込み中心、あるいは、楽器を別々にラインレベルで録音してミックスダウンする録音は、 スピーカーの右、左、中心、またはその間に一直線に音の像が張り付いて、薄っぺらい感じが付きまとうが、 ライブ物や、ワンポイントマイク等のマイクを制限して取った録音では、左右、奥行方向だけでなく、 高さまで分かるものが存在する。
さらに、そういうものは、言葉にすれば音の「厚み」に違いがあると表現するべきか。。
各々の楽器から出た音が、演奏される空間で混ざって、うねる様な音、様々な楽器のハーモニーとなる。 これらは、余分な?付帯音が付いていると言えばそう言える。
しかし、演奏って本来そういうものでは?
ライブ物は録音が良いといえない物も多いのだが、 オーディオ装置が大層な物になるにしたがって、 演奏と観衆の熱気の様な物は、より感じられる様になったと思う、、 今日この頃です。

無響室で楽器の演奏を録音するのを想像するだけで、気が滅入る。
各々の楽器の音を各々直接に録音して、 後で電気的に混ぜ合わせるのはこれに似ている気がする。
だから、実際に空間で混ざった音を 録音するのとは、どうやっても違って当然。
将来エフェクト出来る様になるにしても、 最初から混ぜた音をうまく録音する努力をしたほうが、テットリ早い、そう思うオーディオマニアは 結構いるはずだ。

オーディオファイルには、ロックやポップよりも、クラッシックやジャズファンが多いのであるが、 これは、そういう録音の自然さからくるのだろう。。
クラッシックは、楽器の数が多いがゆえに、最初からマイクが制限されているわけし、ジャズは、 各々の楽器のアンサンブルに重きを置いた演奏であるので自然とその様に録音されるのか、 これは割と不満なく聴ける。

それとは、別に、、
真剣に聴いていれば、それが、本物のピアノか、シンセサイザーのピアノかということや、 打ち込みのドラムか本物のドラムかなどということは、一聴瞭然だ。
いわゆるクラブ系のドラムの音は、段ボールを叩いた様な湿った音であるが、 日本の物とあちらの物では、大きな違いがある。これらが同じ音に聞こえるとしたら、、 がっかりした方が良い。
あちらのものは超低音で音が抜けるのだ。
こちらのは抜けない。。
80〜100Hzあるいはその前後を持ち上げて録音している様なのは、共通の様であるが、 日本の物では、そのもっと下、30〜40Hzあたりの空気の揺らぎの様な部分が全く無い。 くぐもったまま終わりなので、どーも好きになれないし、残念だ。 その辺りが出ない装置で聴けば似たような物かもしれないが、それでも真剣に聴けば、違いは聞き取れる。 そこまでやってるかやってないかで、案外、世界に通用する“サウンド”かどうか 判断出来るのかもしれない。何しろあちらの音は、車にしても、バイクにしてもそういう音なのだ。 日本のアーティストが世界で通用しない理由の一端は、きっとこの録音の問題があるのだろうと 常々思っている。

ぼく自身、どういう録音がいいかと言われれば、後者の方が好みの物が多いのであるが、 製品として生まれたCD、その中に入っている音の情報を全て引きずり出して、なおかつ、 感動できる音で聴きたいのが主であるので、そういう音はそれなりに聴いている。極論、 ステレオかモノラルかなんてことも、関係無かったりして。。節操がない。。




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