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バックロードホーン 2000.2.10



これも、昔から存在する物なのであるのだが、それゆえであろうか、、
現在では、あまり深く追及されていない物の一つであると思う。

バックロードであろうとフロントロードであろうとどちらもホーンだ。
(当然じゃん^^;)
ということで、、

ここで、JBLのお家芸であるショートカットホーンを思い浮かべる。
このショートカットホーン、フルサイズホーンの途中で音道が突然切られているわけで、、 フルサイズの物に比べると、カットオフの下端できれいにホーンロードが、 かからずに特性にみだれが出来るし、実際に、計算上の帯域まで音が出にくくなる。 それをなんとか、、強力な磁気回路を持った強靭無比なドライバーでもって、 無理やり出して頂こうというものだと思っている。
さらに、
ホーンの先に付いている音響レンズは、音像位置を整えるのと、 指向性をコントロールするのが目的であると言われているが、それに加えて、 これが、あるいはであるが、、多少、低域を整える効果をもっているのだろう。。

それとは別に、500Hzとか800Hzのクロスを推奨されているHL90(2395)、HL89(537-509)、 2343等のホーンの形をつくずく眺めていると、これは、もっと低いカットオフの ホーンを途中できっている様にだんだんと思えてきた。500Hz推奨のホーンは500Hzの フルサイズホーンが途中で切られているのかと思い込んでいたのだが。。どうもそうではないみたい。。 200Hzとか250Hzとかその辺りっぽい。。そこで、資料を取りだし、HL90の周波数特性をよくよく眺め てみると。。山谷はあるものの、200Hz近くまで、出ているではないか! ショートカットホーンの真髄は、案外この低く設定された本当の(こっちが疑似か?)カットオフと、 それに答えられる強力なドライバーユニットにあるのかもしれない。
と、新たな発見に喜んだのだが、、そんな事は周知の事実かも。。
といっても、500Hz程度で繋ぎたいならば、フルサイズホーンの方が理に適っていると 思ってあまり気にしなかった。

世に数多存在するバックロードホーンエンクロージャーは、フルサイズ設計の物で、 そのカットオフ周波数で、ホーンロードの事実上の限界点となり、急峻に音が切れる。 切れてしまうのは、ウーファーの最低共振周波数のfoの影響があるわけであるが、大抵の場合、 バックロードに使う強靭なダンピング性能を持ったウーファは、その構造上  foがホーンのカットオフ周波数よりも高い。
ユニットのfoが高くても、そんなことにはお構いなく、 ホーンは、自らの持つカットオフ周波数まで出して頂こうとしているわけで、 実際、ウーファーさえしっかりした物であれば、カットオフ周波数まで出るのである。
ところが、カットオフ周波数を低くしようとすると、 38cmウーファーをもってしても、長大なホーンになる。ここで、 ダブルウーファーにして、長さを抑えようとしても、必要な開口面積は変わらないし、これも巨大だ。
また、そのfoがホーンのカットオフより低ければウーファーからの直接の音圧も出るには出るのだが、、 このようなfoの低いウーファーのダンピング性能はホーンに向かない。

そういう考えで、JBLのバックロードホーンエンクロージャー4530、 4520を眺めていても、これと同じ感覚を持つ。つまり、 これらはショートカットバックロードホーンではなかろうか?と。。

fo37Hzの2220Aを思う。。
密閉箱で、出来る限り大きな容量を考えても、箱に入れた場合のfocは、 37Hzに限りなく近づくだけで、foにさえならない。無限に大きな箱で、 理論上foになるだけである。但し、focが44Hz辺りになる500リットルの箱に入れてみると、 その他の要因もあって、20Hzの音圧は結構出ては、、いる。。 (密閉においてはfoc以下になっても急峻に音圧は切れず、ダラ下がりになりながら音圧は出ている。)
バスレフ箱では、理論上、fo×0.7の周波数までの再生が可能であるが、これも条件が揃った場合であるので、 やはりそうはいかない。現実的には、十分余裕のある容積を使って、 設定上でfoまで。これを聴いてみると、設定されたバスレフポートの×0.8までは、 音圧が十分出ているという感じ。。 (ポートサイズによって、ポート共振周波数以下の音圧の落ち方に違いがある。 標準的な設定では密閉より急峻に音圧は低下する。)
これらに対して、ホーンロードの場合、ユニットのfoより低く設定されたホーンでは、 ユニットのfoにかかわらず、ホーンのカットオフ周波数以下で、急峻に音圧は低下するのである。 これは、中音のホーンの特性を見ても明らかなのだが。。
ちなみに、ウーファーを使った短いフロントロードを持った4560の様に、 ユニットのfoより高く設定されたホーンの場合は、 ホーンロードのかかっている帯域までの音圧が増強され、それ以下では、 その入れられた箱の容積、種類によって限界再生周波数が、決まる。

さて、ここで、ショーカットバックロードホーンはどうであろうと夢想する。
例えば、巨大な開後部になる30Hzのフルサイズホーンを前提に、 ホーンの癖の出にくい程度の適度に短めなところでカットする。 短くカットするのは、適度な大きさにするのと同時に、長大なホーンの音道による反射、 共鳴音などの悪影響から逃れる為で、この際、多少の特性の暴れには目をつむる。 fo37Hzであった、2220Aでも、その強靭な磁気回路の力にによって、実在はしないがイメージ上では 確かに存在する30Hzのホーンロードに導かれ、、その程度のカットオフまでなら、 たとえ特性の山谷があるにしても、苦もなく出しそうな気がする。 4530は30Hz程度のイメージショートカット。。
ついでに、強靭なユニットを納められたホーンが、それ自体のfoに関係なく、 カットオフは自在に選べ、音圧が望めるのであれば。。4520の様に、ユニット2発にして、 ユニットの負担を軽くし、自然と大きくなってしまうサイズを逆手に取れば、 さらに低いカットオフを余裕を持って望めるのでは。。4520は25Hz程度くらいか。。

というのは、、あくまで希望的観測であって、事実ではありません。(^-^;)
これがあってるか、間違っているかは、音道の広がりを計算してみれば、一目瞭然なのでしょうが。。 ぼくは、4530のあの音の理由を、これでもって、、納得したいだけですので、 計算しないことと致します。全く違っていたとしたら、また悩むことになりますから。。
ということで、、アシカラズ。。




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