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憂鬱 2002.3.12



JBL SG520グラフィックコントローラー。
これは、要するにプリアンプであるが、そのデザインに特徴がある。
パッと見、プッシュスイッチとスライド式のボリューム主体にした配置、その直線的なデザインは、 近未来的なデザインという言葉がピッタリとくる。スライドボリュームについてる四角い大きなツマミと、 やはり四角い小ぶり照光式のプッシュボタンは、操作している状態が一目で分かるので、測定器的でもある。 グラフィックコントローラーのグラフィックとは、この“一目で分かる”ところからきているらしい。
下部のヒンジパネルを開けると普段使わない機能が納められているのだが、 パネルの裏側にその操作説明の図が描かれていて、これがまたモンドリアンを 彷佛させる前衛芸術の様で見ているだけでも楽しい。
1964年製であるが2002年となった今でも新鮮に感じるのは僕だけではないと思う。。
このデザインを見ていると、ランボルギーニカウンタックのデザインセンスに例えるべきか、 はたまたポルシェのデザインか、、などと、みょーなことで悩んだりする。
この二つの車のデザインは、どちらも時代を超えているのだが、 その存在する時代からの距離感がそれぞれ違う。 SG520もそういう部類の物の様な気がするのだ。
どちらにしても自分の感覚ではデザイン出来ないデザインであるという点で一目置いているし、 とても好きなのだ。
「好きであれば、性能はそこそこでもいい。」
そういう理由でこれを手にしたわけである。

音や性能には問題ない。
だが、、ハム音の様な音に悩まされている。
修理に出してもハム音は出ていないということなので、 「ハム音の様な音」という表現になってしまうのだが、、 この音は、困ったことに販売店ではほとんど出ない。
うちのスピーカーの能率が高すぎるからかもと、思っていたが、そうとも言い切れない。
試しに高能率な4530バックロードに繋いでもらっても、ほぼ皆無であるので、 これは、うちだけの問題であるようだ。

この音、繋ぐパワーアンプを変えても出るし、違うプリにすると出ないので、 まず、間違いなくプリの方の問題のようである。
ボリューム、バランス位置には関係なく一定。
ラウドネスのon、offにも反応しない。
唯一反応するのは、トーンコントロールのbassのスライドボリュームだけである。
回路上の問題であれば、ボリューム以後のようである。。
ありさちゃんの知恵をかりて、実験をした。
もともとうちの機器は、蛍光灯などのノイズを嫌って、 ノイズフィルター付きのパワーディストロビューターを通して、給電してはいるのだが、、 念のために、
二階にあるリスニングルームの電源コンセントを使わずに、 プリの電源だけを一階から引いてみた。 これは「電源自体に問題があるのではないか?」という理由で試したのだが、効果は無かった。
しからばと、、
プリアンプだけを他の機器から離してみる。
プリをアルミで包んでシールドしてみる。
接続コードを変えてみる。
プリの電源コードを使わずに違うコードを使うという裏技。
低域以外のパワーアンプの電源を切ってみる。
ついでに、家中の怪しげな電気機器の電源を落としてみる。

以上は、飛び込みノイズを疑ってみたわけである。しかし、、 プリアンプだけを他の機器から離してみた時とパワーアンプの電源を切ると、 多少その音の減少は認められるが、しかし、、根絶とまでは、いかない。
そして最後に、すべての機器の極性チェックもして頂いたが、、
残念。。
とりあえずプリをパワーアンプから離した状態で、音が若干小さくなるので、 その状態で様子をみることにした。気がつくと、なぜか右チャンネルの方は、 なんとか許せるレベルになっている?が、左チャンネルはあまり改善しない。??
少し間を置いて、プリアンプの電源に100Vのアイソレーショントランスを入れてみたが、 これも効果がなかった。
試せることはほぼ試してしまった。。

こうなると、あと残るは最後の手段、、117V駆動をしてみるしかない。
この機器は、本来117V設計されているし、100V仕様があるのかどうかもわからないが、 うちのは、間違いなく117V仕様である。
といっても、いつコンセントの電圧を測っても、結構安定して常時104V出ているのを見ると、 これにもあまり期待が持てそうな気がしない。。
とはいえ、、スライダックや簡易的な変換トランス等、探すと様々なものがあるのだが、 下手なアップトランスを試して延々とアップトランスを買い続けない様、 自分なりに時間をかけて吟味した。
で、117V出力を3つ、100Vと110V出力を1つ持つ容量15Aのものを手に入れた。 コンセントに繋いで測ってみると、117Vのところで120V、110Vのところで115V出ている。 どちらも繋いでみたが、結果から言うと、目を見張るような効果は無い。
「ま、そんなことだと思った。」強がりです(^ー^;)。。
117Vと110V差し換えると、微妙に110Vの方が良さそうな、気がするので、 プリをこれに繋いで、パワーを117Vに入れ、この二つの機器は常時通電を決め込んだ。 ざっと書けばこれだけのことであるが、これにほぼ半年を費やした。

こうまで、不具合があっても取り替えられないのは、、なぜ?
こんな機器でも、ぼくにとっては、とっても高価な買い物だった。それもあるとは思う。
でもそれよりも、、探しても探しても、他に惹かれるプリアンプが見つけられない。。 やはりどーしても、これが好きなのだ。。
我ながら結構一途な奴である(笑)

ということで、
もし、なにか思い当たる原因、対処方法等ありましたら、教えてください〜




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