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ダブルドライバー/PROLOGUE 2002.5.28



前にも、少し触れましたが、、
ぼくがオーディオで求めているのは、簡単に言えば、音の「質感」という一言に尽きる。
楽器、声、その他何の音でも構わないのだが、金属、木等、またはその形から出る特有の音の感じ。
漂うようなゆったりした音、ぶわっ!と溜めて吹き上がる音、その他、、
特に、太鼓や弦楽器の様な ずぱっ!と立ち上がる音や、単気筒や二気筒のバイクの排気音の様な、 パルス的な歯切れのよい低音を聴くと それだけでわくわくする。
怪しい奴ですか??(^。^;)
とにかく、、多くの楽器や自然界の音は、なんのためらいもなく 軽くすっ!と出て、 楽々と空間に染み渡る様な音が多いのではないか。。
オーディオ装置からも、そういう質感で聴きたい。

ところがオーディオ装置の場合、案外そういう感じが、直接感じられない音が多い。
それも大体の場合 なんとなく重くて、微妙に遅く、スピーカーの辺りにとどまっている様に 感じるのだ。
とはいえ、
そういうことを気にかけるのは、もしかしたら ぼくだけであって、果たしてどれくらいの人が、 こういう事に関心を示すのかはわからない。
それに、そういうことに一体どれほどの差があるというのか、それは本当に、、ほんのちょっとのことで、 その他の人には大した問題ではないのかもしれない。
ぼくだって、、仕事場で鳴らしているFM放送は、5.5cmのフルレンジ一発のラジカセで  そこそこ満足している。突き詰めなければ、そう目くじら立てる程のことではない。

BGMなら文句はない。

しかし、一度オーディオする体制になり、スピーカーから出てくる音で感動を、 それも大きな感動を得たいと思うと、そのちょっとの部分が、、ぼくにとっては非常に重大な事である。
このちょっとを積み上げていけば、もしかしてその先に、まだ見ぬ素晴しい世界が開けているのかも、 しれないわけだし。。

さて、こういう質感を出すには、一体どうしたら良いものか。。
と考えると、音を出す時、正に瞬間!のそれぞれの速度差と厚みの差、そして余韻、、 こういう要素が出れば、質感は高まるに違いない。 そしてそうなればきっと、 その他のどんな音でも自然と出るに違いない。 そう、、“軽さ”に相対する“重さ”でさえも、その先に必ず現れる。はず。。
この前提の正否はとりあえず置いておいて。。
そのためには、とにかく高能率タイプのスピーカーユニットで なくてはならないのではないだろうか。。この場合、高能率タイプという言葉よりも 高感度タイプと言う方が、ぼくの思っているイメージが、掴みやすいかも。。 どんな微細な信号にも素早く反応する高感度な物、感度よく必要な時に ぱ!と 音が立ち上がり、止まる時には瞬時に止まらなければならないはずなのだ。
とにかく速く!
結果、ぼくが使っているユニットは、そういうことから選んだユニットであった様だ。
この「様だ」というのは、JBLのドライバーユニットを最初に手にした時は、 そこまでは考えていなかったからである。だが、しかし、あの時JBLのドライバーユニットに感じた 「何か」は、そういう音の片鱗を捉えたからだったのだろうと、今は、、思う。

ドライバーとツイーターに関しては、最初から全く不満が なかったが、ウーファーに関しては気持ちの上で、散々苦労した。
ドライバーに見合う量感を持ったウーファーは必然的に大口径の物になるが、 ドライバー類に比べるとどうしてもその立ち上がりに不満が残る。
不満のない立ち上がり感を感じさせてくれる物は、小口径のものが多く、 これはドライバーに比べると絶対的に量感が足りない。
かといって、これらを補う為に、ウーファーとドライバーのあいだにミッドバスを追加するのは、 何故か気が進まない。。ということを考えると必然的にというか、ジェームスBランシング氏の思惑どおりか、、 JBLの130系に行き着いたのである。
それももっと軽く!速く!厚く!そして出来るだけ低い音までもを 求めた末のダブルウーファーである。
これでほぼ目的は達していたのであるが。。




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