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平面バッフル 1999.9.30


密閉箱に入れた時のSc,foc,Qocの計算

平面バッフル(プレーンバッフル:plane ) これは、スピーカーユニットを穴をあけたバッフル(板のことです)にはめ込み、振動板の前から出た音と 、後ろから出た音を遮断して、音の干渉を防ぎ、低音の再生効率を上げようというものです。 ユニットのまま鳴らしても、高音は指向性が鋭く、干渉し合うことはありませんが、 低音は指向性が広いので後ろから出た音も前に周り込んで、音の波が互いに干渉し合って、 打ち消しあってしまいます。低い周波数の音ほど波長が長いので、プレーンバッフルの場合は 、バッフル面積が大きければ大きい程良いということになります。理想は無限大となります。 プレーンバッフルに限らず、スピーカーを箱に収める第一の目的は、低音の再生限界を延ばすためなのです。

平面バッフルでは、スピーカーの中心より板の端までの距離が1/2波長で6dBの山ができ 、その周波数の1/4までを再生帯域と考えます。これを式にすると、

fc=(C/2R)×1/4になります。

平面バッフルのカットオフ周波数(fc)の計算式
カットオフ周波数;マイナス3dBダウンポイント

C=340m/sec(音速)
R=バッフルの半径(cm)として

fc=(C/2R)×1/4
に数値を入れると
fc=34000/8R
注:音速340mを34000cmにしてます

fc=4250/R(Hz)
R=バッフルの半径(cm)と簡単になります。

この式では、バッフル板の面積を円板の面積に換算して計算されています。 バッフル板の面積が等しければ、四角でも三角でも、ほぼ同じ低域特性が得られると考えられて いるからです。このとき結構忘れてしまうのが、ユニットのfoとQoの影響ですが、 バッフルをどんなに大きくしてカットオフ周波数を下げても、ユニットのfo(最低共振周波数)が カットオフ周波数より高ければカットオフ周波数まで下げられず、Qoの値により特性も変わります。 プレーンバッフルに適したQoの値は1.0を超えるものといわれています。

円板の中心にユニットを取り付けた場合を思い浮かべると、板の端までの距離が等しくなる為、 前後の音の干渉の影響を盛大に受けるのが想像できます。正方形や長方形のバッフルでも各辺への距離を 違えれば、干渉も複雑に分散し、山谷が小さくなります。

こういう話を聞いて想像すると、すかすかな低音になりそうに感じますが、実際には、 床に置いて使うわけですので、より複雑。思うよりも結構、素直でまともな音が出てきます。 また、その配置やバッフルの後ろ側の壁面による影響を厳しく受けますので、 一筋縄ではいかないというのが小口径フルレンジで、ちょっとだけ、実験してみた感想です。


平面バッフルのカットオフ周波数(fc)を計算してみることにします。

まず、バッフルの面積(cm3)を求めます。
次に、その面積を円板に換算して半径(cm)を求めます。
そして、fc=4250/R(Hz)に
バッフルの半径:R(cm)を代入しカットオフ周波数(fc)を求めます。

以下では、自動計算します。
たとえば、サブロク板(3尺×6尺=90cm×180cm)を二つに切り、
“90cm×90cm”のバッフルを使うとします。
この数字を下記バッフルの寸法のところに入力して“計算”ボタンを押して下さい。
すると、バッフル面積は8100cm3
円板に換算した場合の半径は 50.777cm
カットオフ周波数は83.699Hz
という具合に、計算結果が出ます。

バッフルの寸法=幅(cm)×高さ(cm)の入力 :cm×cm

ボタンを押すと計算結果がでます:

計算結果は次の通りです。

上記のバッフルの寸法の面積はcm3になり、
その面積を円板に換算した場合の半径は cmになり、
そのカットオフ周波数:fcはHzになります。


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