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密閉箱(Qocからfocを計算その1) 1999.9.21Updated


Qoc,focの計算1
前の項目で、箱の容量を決めるとfocとQocが自動的に決まってしまうことが、わかりました。 しかし、その使用するユニットに適した箱容量は、どう考えたらよいのでしょうか?
密閉型エンクロージャーに入れるとfo値が上昇しfocになりました。
また、同様に、Qoもエンクロージャーに入れると上昇し、Qocになります。
前の項目では、focについては考慮していますが、Qocについては,なにもしていません。 ここでは、Qocからみたfocについて考えてみます。

focとQocの間には、
Qoc/Qo=foc/fo=n
というようにfoとfocと同じ関係があります。
Qoc=Qo×(foc/fo)=nQo
foc=fo×(Qoc/Qo)=nfo

Qocが上昇するとは、fo付近の周波数レスポンスが盛り上がるということです。
Qoc=0.5なら、基準から−6dB
Qoc=0.7なら、基準から−3dB
Qoc=1.0なら、基準から 0dB
Qoc=2.0なら、基準から+6dB
という具合です。
一見、Qoc=1.0で 0dBなら、それがベストの様に思えますが、実際にはfocより上の 帯域が、少し盛り上がるということで、Qoc=0.7位になるのが良いと言われています。

ところが、Qocを0.7として、計算すれば済むのなら、話は簡単なのですが、そうはいきません。
いろいろと計算してみれば分かりますが、とてつもなく大きな箱になったり、ユニットサイズが大きい割に 小さな容量の箱になったり、ユニットのQo値が小さいものでは、focが 上がり過ぎて、低音が出なかったり、という具合に不都合な結果も出てきます。 この場合、focの値との関連を見ながら、Qocの値をだいたい0.5〜1.0の範囲で、計算するのが一般的です。 (0.5が臨界制動、0.7がフラット、聴感上は1.0くらいでも良いと言われています。)

ユニットを生かした、箱を作るのに、重要なポイントはQocとfocの設定です。
Qocとfocの関係を大まかに調べてみます。
スピーカーユニットの最低共振周波数foの入力 :Hz
スピーカーユニットのfo付近のダンピングの状態を表わす定数Qoの入力 :
ボタンを押すと計算結果がでます:

計算結果は次の通りです。

箱に入れた時のQoであるQocを0.5にするとfocはHzです
箱に入れた時のQoであるQocを0.7にするとfocはHzです
箱に入れた時のQoであるQocを1.0にするとfocはHzです


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